前回は身近な問題をいくつか考えてきて、これから取り組む課題についてひとつに絞り込みました。また、この課題に取り組む為には何を考えるべきをそれぞれが考えました。
今回は、一人一人が考えた内容をグループで共有し、グループ内でさらに様々な意見を出し合って、考えるべき観点を深堀し、検討すべき内容を明らかにしていきます。

まずはワークシートに自分が取り組もうとしている問題について書き出します。
その問題について、自分で考えた検討すべき事項も書き出します。

グループの中で発表者の順番を決めるなど、軽く打ち合わせした後は、以下の流れで進めます。

  • 1人が発表を行う(課題と、その課題の検討内容)(40秒程度)
  • グループのメンバーが一人30秒くらいで、意見を述べる(全体で2分程度)
  • 意見の内容を簡潔に付箋に書き出す。(付箋には誰の意見かわかるように生徒番号も記入する)
  • 付箋を発表者に渡す。

これをグループ全員の課題について意見を出すまで繰り返します。

発表者の例)
課題:キッチンで、お母さんの困りごととして、調味料が、ごちゃごちゃになる。
検討: たくさん入る収納を検討する、バランスよく入れる。
周囲の意見:火の近くで大丈夫か?仕切りをつけると良いのでは。など。

中には絵を描いて説明する生徒もいたので、その場合は付箋に絵を描いて渡すように促します。

観察していると、多くの生徒が構造についての意見に流れがち(仕切りがいるとか箱にするとよいとか)に感じました。収納などの家具を検討する際は、何をどれくらい、どのような大きさのものを収納するのかといった観点も欲しいところ(授業の冒頭で説明していましたが…)ですが、なかなかそこまでの意見はでてこない印象でした。どうしても作りたいもののイメージ(や構造)に意識がいってしまっているのかもしれません。
それでも中には、収納などを置く場所や広さに着目する生徒や、周辺の環境(安全性)などに着目する生徒も見受けられました。

書き出した付箋はワークシートに貼り付け、構造的な検討内容か、機能的な検討内容かを分類してみます。
どちらか一方にしか付箋が無い場合は、議論や観点が足りていないかもしれませんね。

最後にさまざまな検討課題の中で、全ての検討を満たす設計は難しいので、採用する検討課題と不採用とする検討課題を考えてみます。例えば、「強度を上げる」という検討課題と「軽く作る」といった検討課題があった場合、目的を達成する為にはどちらがより重要であるか、その場合にどちらかの仕様を諦めるといったことが発生します。(トレードオフ)
そのような分類も行ってみます。

今回の授業ではグループワークを中心に授業が進められました。
さまざまな意見を付箋にし、分類を纏めていくという手法を採用することにより、考え方がより整理されるのではないかと感じました。

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