【第07時】木材と単板,合板に関係する実験・観察を行う

挿絵 Ton-ton 提供

要素「生活や社会を支える技術」
学習過程「既存の技術の理解」
使用する教材・荷造り用ビニル紐,ゼムクリップ,PET樹脂板等 ・単板,無垢薄板,無垢板・合板 (Kism Basic Box)※ Kism(キズム)商標申請中 ・ワークシート ・振り返りカード

めあて

実験・観察を通して木材と単板,合板の特性,技術の仕組みを把握する。

授業の進め方

木質材料(合板)における技術の仕組み,部材の丈夫さ(断面形状と強度),構造の丈夫さ等の材料の技術を体験的に把握するための授業を行います。初回は,木材と単板,合板に関係する実験・観察を行います。 身の回りの製品に利用されている材料の技術を体験的に知るための学習では,

  • 強度異方性等の材料の特徴についての学習

  • 断面形状による丈夫さの違いについての学習

  • 構造による丈夫さの違いについての学習

をグループワークで行います。 材料の特徴についての学習では,図1のKism Basic Box教材を用い,木材,単板,合板DL材,さらに別途用意した金属,プラスチックを触ることから始めます。

図1 Kism Basic Box材料の特徴について体験的に学習する為の教材(単板,無垢薄板,合板DL材等)

続いて単板と無垢薄板を用いて,表1にある体験的に学習するための実験を順に行います。その後,単板が繊維方向と直交方向に簡単に裂けることを確認し,割り箸や荷造用ビニルテープ紐の例を示しながら,材料の強度異方性や強度等方性について知らせます。

実験1単板1枚を木目対して平行方向と直交方向の2方向に弱い力で徐々に曲げ,どの方向が弱いか,強いかを調べる
実験2単板2枚を繊維方向が直交するように重ね合わせ,弱い力で徐々に曲げ,実験1で2方向に曲げた時の強さと比較する。
実験3厚さ4~5㎜の薄板1枚を木目に平行方向と直交方向の2方向に弱い力で徐々に曲げ,実験1で2方向に曲げた時の曲げ強さと比較する。
実験4単板5枚を繊維方向が互い違いに直交するように重ね合わせ,弱い力で徐々に曲げ,実験1で2方向に曲げた時の曲げ強さと比較する。

また図2のように樹木が

  • 光合成で二酸化炭素を吸収することで地球温暖化を防止している

  • 酸素を大気中に排出することで空気を清浄化している

  • 炭素固定・貯蔵を行う幹は,成長することで木材資源を製造している

...ことを確認し,木製品に含まれる炭素量の概数計算(木材の重量の約1/2とした)を行った後,合板における技術の仕組みを知らせ,合板の製造工程の動画を視聴します。

図2 樹木・光合成による炭素固定・貯蔵機能(山下 晃功 作成)

引用:日新グループ 「合板生産の流れ」https://www.nisshin.gr.jp/plywood/flow/ より

上記の動画は東京新木場にある木材・合板博物館で撮影されました。こちらの博物館では「ロータリーベニヤレース」の実演を見ることができます。 注)実演の日時は博物館にお問い合せ下さい。

ワークシート

評価規準・評価方法

知識・技能合板の単板構成,無垢木材の欠点を改良する材料の組織や成分,材料を成形する方法,木質材料の構成,材料の組織を改良する方法等の基礎的な材料と加工の技術の仕組みについて説明できる。 (ワークシート)
思考・判断・表現材料を成形,構成する方法,材料の組織を改良する方法,無垢木材の欠点を改良する方法,合板DL材の断面形状,組み合わせる部材の構造等における材料と加工の技術の見方・考え方に気付くことができる。(ワークシート)
主体的に学習に取り組む態度進んで材料と加工の技術と関わり,主体的に理解しようとしている。(振り返りカード)