合板(ごうはん)の構造
…合板は人類が工夫創造し、発明した知的財産を持った改良木材

単板を奇数枚、直交させて
重ね合わせて、接着剤で圧着させた改良木材

「合板」

上図のように単板を奇数枚直交して重ね合わせて接着すると、木材の強度異方性(木目方向による曲げ強さが異なる)の弱点を改良できます。つまり、より丈夫な材料を目指して、人類が発明した知的財産を持った改良木材が 合板(ごうはん)なのです。

合板 DL 材の断面形状と曲げ強さの比較

注目!!
鋼材(鉄骨)の断面形状の工夫が分かりやすく学習できます。

断面の形状と曲げ強さ

この図は、合板DL材の断面形状の(1x1)を基準にして、幅や高さを整数倍した時の合板DL材やL材の断面形状と曲げ強さを比較しています。曲げ強さによって、材料の使い方を選択するための資料です。
丈夫な構造物を作るためには、このような断面形状の学習が必要です。

この図のような荷重を、横から受けた場合にはどの合板DL材どの向き(方向)に使用すれば良いかを考える際に断面形状による強度の知識は基礎となります。

「木材①」、「木材②」と「合板」表板の木目方向の曲げ強さを試してみよう

画像内の矢印の向きが木目方向です。

「木材➀」
長手方向と木目が「直交」していて、曲げに対して 最も弱い

「木材②」
長手方向と木目が「平行」していて、曲げに対して 最も強い

「合板」は「木材➀」と「木材②」の中間くらいの強さになります。
木材➀の曲げに対して弱いという「弱点を補強」しています。

合板は木材➀の木目方向木材②の木目方向を重ね合わせた状態となり、曲げ強さはちょうど木材➀と木材②の中間の強さとなり、木目方向による強さの差を解消する工夫がされています。