2023年2月10日(金)に出雲市立第三中学校 技術室において,出雲市教育研究会技術・家庭科(技術分野)研修会が実施され,当協会から原,Ton-ton大谷,日本マイクロシステム尾見の三名が講師として参加いたしました。

出雲市内8校の中学校技術科教員が参加され,合板DL教材を使用した授業の展開に向けて以下の研修を実施しました。

研修内容

合板DL・モジュール木工キットと3D CADを活用した授業の進め方

Ton-ton大谷より,「合板DL・モジュール木工とは」から始まり,島根大学教育学部附属義務教育学校の授業実践例を題材に,具体的な授業の進め方の流れをご紹介させて頂きました。

合板DL材を用いた製作体験

原 研修部長より,合板DL材を使っての加工,組み立ての要点などを説明の後,実際にプレカット済みのキット(一部,未加工)を使って,T材,L材の組み立て,材料のカット演習(一発カットを用いた木材加工演習)を実施しました。

プレカット済みのキットは,小さな椅子とプランター台の2種類を用意。選択して頂く形で,加工,組み立てを体験して頂き,加工の精度,安全性,組み立てのポイントを学んでいただきました。接着剤のみで組立てでき,製作時間の短縮を実感頂けたと思います。

3D CAD(caDIY3D)を用いた構想図の表現について

日本マイクロシステム 尾見より,3D CAD(caDIY3D)のご紹介と,簡単な操作方法のデモ,ならびに3D CADを使った設計を授業で行う際の指導のポイントなどをご紹介いたしました。製作時間が短縮できる分,設計,試作などに時間を掛けることができ,楽しく,創造的な授業の進め方を提案させて頂きました。

研修の様子

実技を中心とした研修であった為,終始和やかな雰囲気で研修を行うことができました。また,研修を受講された先生方からも適宜,活発な質問,意見を頂き,充実した研修内容となりました。

会場となった出雲市立第三中学校では,すでに合板DL教材を使った授業に取り組まれており,教室のいたるところに授業の工夫が見受けられました。

アナログ体重計を使った破壊実験装置

こちらは出雲市立第三中学校の和田守先生が授業で活用している,材料の破壊実験装置です。アナログ体重計とFクランプを使用して,どの程度の荷重が掛かると材料が破断するかを確認,体験することができる装置となっています。Fクランプを使うことで,大きな荷重を容易に発生させることができます。材料毎の耐荷重の大きさを目に見える形で体験でき,非常に優れた教材だと思います。

1/2スケールの書籍サンプル

こちらは1/2スケールでの試作を実施する際に,スケール感を確認する為のサンプルモデルです。サイズが1/2で作られており,1/2スケールでの試作を行う際に,より構造や機能を確認しやすくするための工夫となっています。

3時間弱という短い時間の研修でしたが,講義,作成実習,3D CADまでと幅広く,内容の濃い研修となりました。参加された教員の皆様には,本研修内容をご活用いただけたらと思います。

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