続いて、実際に材料に触れてみます。

ゼムクリップを触りながら金属の特徴を考えてみます。

  • ある程度の力であれば、元に戻ろうとする。(その力を使ってクリップができている)
  • ある程度の力を加えて、変形すると元に戻らない。

(弾性・塑性・展性・延性・加工硬化)

フィルムやPETシートを触りながらプラスチックの特徴を考えてみます。

  • 軽くて丈夫
  • 透明なものもある

(熱可塑性・熱硬化性)

つづいて、木材の特徴を考えてみます。
トレーの中なら木材を取出し、4種類の木材を机に並べます。

まずは単板を少しづつ力を加えて曲げてみて、繊維方向と繊維の直交方向への力の加え方では、曲げやすさ・丈夫さに違いがあることを体感します。
繊維方向に力を入れすぎると簡単に割れてしまうので、慎重に扱うように促します。

続いて、繊維方向が直交となるように2枚の単板を重ね合わせて、曲げやすさを体感します。繊維が直交となるように重ね合わせることで、どの方向でも強度が増し、丈夫になることを体感します。

体感を踏まえて、強度異方性、強度等方性、膨潤収縮性などの性質について解説し、合板にどのような問題解決が含まれているのかを考えます。

・強度異方性のある材料を直交させて重ねることで、強度の問題を解決している。など

単板切削の工程についてもスライドを用いながら解説を行います(のこ屑が出ない加工方法である事)。単板切削は大根のかつら剥きの要領で、加工がおこなわれることも解説します。トイレットペーパー(ロール紙)を引用してイメージさせるのも有効ですね。

授業の冒頭で前時のフォローを行ったので、少々駆け足の授業となってしまいました。実験・体感と座学の配分は難しいですね。

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