■2.実験1
治具の間に試料を幅広の状態で渡して、中央を「弱い力で徐々に押して」、強度の違いを一人ずつ体感していきます。
「弱い力で徐々に押して」と、再三説明してもなかなかできない子供たちもちらほら。力を加えすぎて折ってしまうグループも見受けられました。折れると次の実験が出来ないことの説明、試料には予備を用意し、折れたらすぐに報告、交換といった指導も必要かもしれません。
体感してもらった後、どの試料が強度が高いか順番をつけてもらいました。
A < B < C
の順ですね。
■3.実験2
つづいて、同じ資料を用いて背高の状態での強度を確認します。この授業で使用している治具は、背高の状態での保持がしやすくなるように工夫してあります。治具が無い場合だと、洗濯ばさみなどでも代用できるかもしれませんね。
同じく、どの状態の試料が強度が高いか順番をつけてもらいました。
D < E < F
の順です。
■4.実験3
実験1、実験2を踏まえて、これらの試料、状態で総合的な順位を考えてもらいます。
実験1のAの試料と実験2のDの試料は状態が同じなので、同じものと考えます。
Aが最も弱く、Fが最も強いは全員一致の意見でした。
次に弱いのがBという意見もほぼ全員一致。問題はCとEで、意見が分かれました。
再度、CとEの強度を体感して確認するよう促します。確認後に意見を聞くと、Eが強いような気もするけど微妙といった意見もありました。
この試料の状態の違い(幅の違い、高さの違い)により強度が異なることを確認します。
また、BとEの試料は同じ体積(切断面積)であるのに、強度に違いがあることを確認します。
※ 切断面、切断面積、断面などいろいろな表現があります。切断面と言っても短手方向か長手方向かなど厳密には違いあります。どの部分を指しているのかを明確にしておくと理解が進みやすいでしょうね。
■5.実験4
つづいて、今度は支えの位置の変化による強度の違いについて実験します。
結果を確認すると、支えの間隔が狭い方が強度が高いということに気づいていました。
以上の結果を踏まえて、材料は同じものであっても、向きや形、支える位置の変化により強度に違いがあるということを体感しながら学べたと思います。